NISAを始めとした小額投資非課税制度が2014年に開始されてから、非課税口座の開設を始めた人が年々増えてきており、これからも増え続けていくことでしょう。
2024年からは非課税期間が撤廃された「新NISA」が始まるって言われてるから、世間の投資に関する興味も強くなってきてるよね!
しかし、投資を経験したことが無い人にとっては、自分はどんな投資をしたらいいのか分からなくなってしまうもの。
そこで、本記事では一般的に行われている、【インデックス投資】と【高配当株投資】に関して、どのような性格の人がそれぞれ向いているのか簡単に解説していきます。
初心者の人のために簡潔にまとめてるから、最後まで読んで自分の正確にあった投資スタイルを考えてみてね!
インデックス投資と高配当株投資とは?
まず、それぞれの投資方法についておさらいしてみましょう。なお、以下のようなどちらにも当てはまる特徴については割愛しています。
- 元本割れのリスクがある。
- 利益確定時には所得税がかかる。
- 為替リスクを被る場合がある。
それでは、それぞれ簡単におさらいしてみましょう。
インデックス投資とは?

まず、インデックス投資について。特徴は以下の通りです。
- ある株価指数に連動した値動きをする。
- 逆に言えば、その指数を超えた成績は期待できない。
- 値動きは比較的小さい(利益が上がる幅も下がる幅も少なく、リスクが低い)。
- それ1つだけで分散投資が出来る。
- 投資の手間があまりかからない。
- 複利の効果が得られやすい。
- 投資に対する知識や技術があまりいらない。
- アクティブ投資のパフォーマンスを上回る。
- ドルコスト平均法が有効。
- 売却しないと利益が発生しない。
インデックス投資は、1ファンドあたり数百~数千の銘柄分散が可能となるため、長期投資において、資産の最大化を図るために有用な投資方法として考えられています。
2022年6月現在のつみたてNISAの開設口座数は434万口座、また、2020年時点でのiDeCo開設口座数は156万口座であり、多くの人がこれらの口座でインデックスファンドを購入・運用していることでしょう。
高配当株投資とは?

対して高配当株投資の特徴は以下の通りです。
- 個別の銘柄に投資するため、銘柄のその時の時価によって値動きする。
- 値動きは比較的大きい。
- 分散投資には数十の銘柄やセクター(業態)が必要。
- 優良な銘柄の選定にはある程度の知識が必要。
- 複利の効果が得られにくい。
- 投資(=銘柄の購入)には、ある程度タイミングを読む必要がある。
- 株式を保有していると、定期的に配当収益を得ることが出来る。
- 株式を売却することも出来る。
高配当株投資も長期投資なのですが、インデックス投資との大きな違いは、個別の株式を保有して、配当金を得ることが目的になります。
銘柄を個別に、それも複数選定する必要があり、購入するタイミングもある程度読まなくてはいけないので、インデックス投資と比較して、やや中級者向けと言える投資手法でしょう。
インデックス投資が向いてる人とは?
以上のような特徴を考慮すると、インデックス投資が向いている人は以下のような性格の人でしょう。
- 目標に向かってコツコツ継続できる人。
- 大きなリスクを取りたくない人。
- 物事を効率的に行いたい人。
- 勉強があまり好きではない人。
次はこれらの理由を少し深堀していきます。
①目標に向かってコツコツ継続できる人

インデックス投資で元本が概ね保障される安定的なリターンを得るには、少なくとも15年以上の運用が必要と言われています。
15年と言えば3歳の子どもが成人するくらい。25歳から運用を始めたら、40歳になってようやくリターンが安定する計算って思うと、メチャクチャ長いよね!
2022年の15年前と言えば2007年。今となっては当たり前のスマートフォンも無かった時期です。そのくらいの長い時間が必要なんですね。
インデックス投資を成功させるには、ドルコスト平均法による一定間隔で淡々と投資するのが肝です。こういった投資法なので、コツコツ出来る人でないと途中に必ず起こり得る、暴騰・暴落に対して心穏やかに投資活動をすることが出来ないでしょう。
②大きなリスクを取りたくない人

インデックス投資は全世界株式すべてに投資する「全世界株式インデックスファンド」や、アメリカの優良企業500社にまとめて投資できる「S&P500指数に連動したインデックスファンド」など広く銘柄分散された投資方法になります。
分散が広ければ広いほど元本割れのリスクは低くなるので、「元本割れは出来るだけ避けたい!」と思う人はインデックスファンドが無難でしょう。
一般的におススメされているインデックスファンドは以下の4つです。
ファンド名 | 信託報酬 | 購入時手数料 | 期待リターン | 騰落率 (最大/最低) |
eMAXIS Slim 全世界株式 (通称:オルカン) | 0.1144% | 無し | 15.5% | 56.5%/-12.2% |
楽天全世界株式インデックスファンド (通称:楽天VT) | 0.132% | 無し | 14.4% | 58.0%/-12.8% |
SBI全世界株式インデックスファンド (通称:雪だるま) | 0.0682% | 無し | 9.9% | 58.0%/-19.7% |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.0968% | 無し | 18.7% | 55.5%/-7.8% |
いずれのファンドも、広く分散された優良ファンドで、金融庁が定めるつみたてNISA口座で運用が可能なファンドとしても指定されています。
最近改訂された、【ほったらかし投資術】という本では、「資産形成はeMAXIS Slim 全世界株式(通称:オルカン)に投資が最適解」とも称されていましたね。
書籍はこちら↓
③物事を効率的に行いたい人

インデックス投資は数ある投資手法の中でも、最も再現性が高い上、長期で見た場合、プロの投資家でもその成績に勝つことは難しいと言われています。
インデックス投資の特徴の1つに、「自分で投資銘柄を考えなくても良い」ことが挙げられます。

どういう銘柄を買ったら良いか分かんない・・・。

銘柄が値動きして全体のポートフォリオが崩れちゃった。どの銘柄を利益確定して、どれを損切りしないといけないんだ?
以上のような手間はインデックス投資には全く必要ありません。投資のことに日々頭を悩ませて、検討に時間を使わず、それでいて長期では比較的安定したリターンを得られるわけですから、効率の良さは抜群です。
【投資の神様】とも言われるウォーレン・バフェットでさえ、インデックスファンドが資産の中心になってるんだ!それだけ有用で効率的な投資方法だってことが分かるね!
④勉強があまり好きではない人

インデックス投資を成功させるにはどうするべきかというと、
- 投資するファンドを決める。
- 定期的に買う(ドルコスト平均法)。
- 1と2を繰り返す。
これだけです(笑)。後述する高配当株投資では、銘柄の分析なども行わなくてはならないため、ある程度、「株式投資」というものについて勉強が必要です。
その勉強をするのが好きではないなら、比較的リスクが高い高配当株投資をせず、インデックス投資の方が無難ですね。
高配当株投資が向いている人とは?
対して、高配当株投資に向いている人は以下のような性格の人です。
- 予想外のことが起こっても冷静でいられる人。
- 物事を分析することが好きな人。
- チャレンジ精神がある人。
これらも少し掘り下げてみましょう。
①予想外のことが起こっても冷静でいられる人

数百~数千銘柄に投資をするインデックス投資とは異なり、高配当株投資の場合は高配当のETF(上場投資信託)の場合でも数十銘柄の構成になるため、それだけリスクの分散が効かなくなります。
特に個別株の場合は買った瞬間に価額が半値(50%)以上下落することも珍しくありません。
最近は株式の変動を予測するツールも数多く存在しますが、それらも確実なものではないので注意しましょう。同じ理由で、「〇〇って人が『今から仕込むならこの銘柄』って言ってたから」と、他人の意見をアテにしてはいけません。
どこまで行っても「投資は自己責任」だよ!想定外のことであっても「想定内」と割り切る精神力が必要だね!
②物事を分析するのが好きな人

高配当株投資はインデックス投資に比べてリスクが高くなる分、下記のような分析をした上で投資をする必要があります。
- 投資する企業の財務状況
- 配当金の維持・増配があるか(=減配しないか)
- 成長性のある業態かどうか(=長期で保有できる銘柄か)
投資をするということは、「資産額の増大」や「不労所得」を得るためであることが一般的ですから、少しでも損失を少なくしたいものですよね。
以上のような分析をするのが苦ではない、もしくは寧ろ好きという人は高配当株投資に向いていると言えるでしょう。
③チャレンジ精神がある人

投資に馴染みが無い日本人にとっては、「投資をそもそもしたことが無い」という人が多いのではないでしょうか?

投資なんてギャンブルと一緒でしょ?
周囲の大人からこのように言われて育った人も多いと思います。本質的には投資とギャンブルは全く違いますが、大金を失うリスクがあるという意味では、ギャンブルと似ているかもしれません。
しかし、投資の原則は「リスクがあるからリターンがある」ものですので、そのリターンを獲りに、分析を勉強したり、実際の投資に挑戦することが出来る人は向いているでしょう。
おススメはインデックス投資→高配当株投資の二刀流

投資を経験する前は全員初心者です。だから、まずはインデックス投資を小額からドルコスト平均法で実践し、「自分の資産が減ったり増えたりする」ことに慣れましょう。
そして、資産の増減に精神力が慣れ、余剰資金に余裕があるなら、インデックス投資はそのまま小額で継続し、月々の余剰資金で高配当株投資をするという、二刀流投資がおススメです。
インデックス投資は老後資金のための積み立て運用、高配当株投資は年間のキャッシュフロー(収入源)のためって感じで、目的別に資産を分散できるよ!
投資は長期にわたるものなので、自分の性格に合わせて、インデックス投資を拡充していくのか、高配当株投資も実践していくのか、見極めた上で実践していきましょう。
以下のリンク:BlogMapでは【月間TOP3記事】を紹介しています。是非覗いてみてください。

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